一二三指の指距ランキング!

《コンテンツ》

●「指距」とはなにか

●開きにくい指距

●一二三指の指距ランキング!

指距とはなにか

指距(zhǐjù)とは指と指の間の距離です。

もっと正確に言うと、指が弦に触れている箇所の距離です。

というのは、指と指との距離というと、人によっては下図のような、開いた状態での指と指の距離というイメージを持つ方がいます。

しかし、実際の二胡では以下のように指を閉じた状態でずらすようにしています。

つまり、「指距」とは、下図の赤線を弦としたら、その弦上での指と指の間の距離を指すのです。

開きにくい指距

ところで、D調G調とレッスンが進んでいって、F調を習い始めた時、二指と三指の距離がとれず、内弦三指の3(ミ)が低くなってしまうことはなかったでしょうか?

私はあります。「賽馬」などを演奏する時、2321 2321・・・と十六分音符をひいていくうちに、いつのまにか3が♭3のようになってしまうのです。

私の場合は、この問題は別の先生に習い始めて、手の形を完全に変えることで解決しました(これは、あくまでも私個人の場合で、ご本人の手の形や指の長さ・開き具合、また先生の御指導によって異なると思います)。

どうして、D調の一二三指よりF調の一二三指のほうが大変なのでしょうか?

それは、指距が異なるからです。

●D調 ド(開放弦)→レ(一指)→ミ(二指)→ファ(三指)

このばあい、ミとファは半音なので、二指と三指の間は狭いです。

●F調 ド(一指)→レ(二指)→ミ(三指)

この場合、レとミは全音なので、二指と三指の間は広いです。

二指と三指は割とくっつきやすいので、二指と三指の間に全音がくる音階だと、大変になるというわけです。↓のように自分に手のひらを向けた状態で、中指(二指)と薬指(三指)を開いてみましょう。一指と二指、三指と四指など、他の隣り合う指と比べて、ちょっとやりにくいのではないでしょうか?

もしかしたら、先にD調G調を学んで、そのあとにF調をやる理由というのは、F調の一指~二指~三指の間が内外弦すべてで全音で開かねばならず、特に二三指が大変なので、後回しにするというのも理由の一つかもしれません。

この指距は♭B調の内弦も共通ですね。↓の図を見ると分かりやすいと思います。

(雑な図ですみません・・・)

一二三指の指距ランキング!

では、音階の中での一二三指の指距が一番広いのはF調(と♭Bの内弦)ということでよいでしょうか?

いやいや、もっと広いのがあるのです。それはA調の内弦です。

●A調 ファ(開放弦)→ソ(一指)→ラ(二指)→シ(三指)

ソラシで一二三指なら、先ほどのF調・♭B調と同じではないかとお思いの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実は微妙に違うのです。

なぜかというと、弦楽器の半音・全音は音が高くなるほど狭くなっていくからです。

ギターなどフレットがある楽器をみると一目瞭然ですが、二胡もそうなのです。

二胡の場合、音が高くなるほど=千斤から離れるほど、全音・半音の間隔はほんの少しずつ狭まっていきます。

では、A調とF調を比べて見ましょう。A調の方が千斤に近いですね。

だから、同じ一二三指ですべて全音でも、A調の一二三指のほうがわずかに広いということになるのです。

ということで結論。音階の中で(つまり、臨時記号とか無しで)一二三指の指距が広い順に・・・

1)A調第1ポジション(内弦)

2)F調第1ポジション(内外弦)・♭B第1ポジション(内弦)

3)D調第1ポジション(内外弦)、G調第1ポジション(内外弦※)

※一指~三指間の距離は同じだが、一~二指、二~三指の距離は内外弦で異なる

でした!

※上記の記事は、下のツイートを再編集したものです。

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