●私をしばり、追い立てるモノ
●出会い直し
●リズムの面白さ
私をしばり、追い立てるモノ
メトロノームって、正確さの指標となるもので、譜面に表記されてるテンポを知ったり、これに合わせて練習することで自分が気づかないテンポ揺れとかが分かる便利な道具だと思います。
でも、中高の吹奏楽部では、「メトロノームに頼りっぱなしだと無味乾燥な演奏になるから、そのうちメトロノームと離れてね」というように言われていました。
私自身も、メトロノームは自分を「矯正する」道具だとみなしていました。
例えば、パート練習や合奏練習で、テンポの揺れを指摘されたところについて、譜面に記載されたテンポにメトロノームをあわせます。そして、メトロノームと一緒に演奏することで、自分が気づかないうちにひくのが速くなったり遅くなったりしているのを自覚できます。
テンポ揺れは直すべきことで、それをメトロノームで自覚できるのは確かにありがたいことなのですが、ときには、自分の演奏を型にはめるような息苦しさを感じることもありました。
ほかにもいろいろ使いようがありますが、もっとも使用頻度が高いのは、速いパッセージを練習するときです。
まずはおもりを上の方にひきあげ(当時はアナログのメトロノームしかなかったので)、確実にできるゆっくりとしたテンポから練習を始めます。
そして、1メモリずつおもりを下げていく。するとだんだんひくのがしんどくなってきて、そのうち、追いつかくなります。
そんなときのメトロノームは、無機質なカチカチ音を響かせながら、私にダメ出しする非情な存在としか思えなかったのでした。
出会い直し
私のこのメトロノームの認識が変わったのは、2022年10月31日に購入した(月末なのは、期限切れのhontoポイントを消費するためでしょう)ある本との出会いがきっかけでした。
それは、『日本人のためのリズム感トレーニング理論』という本です。

私がハッとしたのは、このような一文でした。
(メトロノームの音を)“メトロノームの音”として聴いてはいけません!
あくまでも、ドラマーのだすハイハットのシンバルの音をイメージして下さい
(本書第5章より)
これで、私の上記のような従来のメトロノームに対する意識が、ガラリと変わりました。
そして、読了したあたりの2023年には、この本に載っている、洋楽のビート感覚の幾つかある訓練法の一つを、勝手にアレンジして、自分の自主練習やグループレッスンでやってみたりしました。
たとえば、4分の4拍子でメトロノームを鳴らします。その音を「ピポポポ」とします。
最初はその音を聞きながら、ふつうに「1234、1234」と言います。
ピポポポピポポポピポポポ…
123412341234…
これは簡単にできたと思います。
次に、1234の「3」って言う時に「ピ」って鳴るように切り替えます。
ポポピポポポピポポポピポ…
123412341234…
これ、なかなかうまくいかず、メトロノームが延々とピポポポピポポポピポポポピポ…と鳴り続けて往生しました。
一人の時にもこっそりやってみて、それを録音したものも旧Twitterに挙げてみました。
↓な感じです。
https://x.com/i/status/1630006513027923968
リズムの面白さ
さらに、後打ち練習、つまり、ピピピピというメトロノームの音を、表拍ではなく裏拍だとみなして合わせる練習は、「足で拍をとる」でも紹介しました。
また、付点のリズムで遊ぶというのもやってみました。
やり方はとても簡単で、メトロノームのモードを付点にするだけです。
最初からメトロノームの音に合わせるというより、しばらくこの付点のリズムを聴きながら、音に合わせて身体を自由に動かしたり、スキップしたりしてみるのです。
確かに、1拍の中の付点、これを16分音符に分けて、「タタタ|タ」でリズムを取るという正確さを求める練習も必要だとは思いますが、時にはちょっと楽しくなるようなこんな体験もはさんでみては、という提案でした。
ポポピポ ポポピポ ポポピポ…や、後打ち、付点などのリズムって、聞いているだけでも身体が動き出すような「ノリ」を感じますよね。
この「自然に身体が動き出すような」感覚を、楽器を演奏するときにも感じてみたいのです。
この動きを、そのまま二胡に持って行きたいのです。
今回の記事に挙げたような例って、そのノリをつくるために、メトロノームをDJとして使ってみる感じですかね。そのように思えると、いままで機械的に冷たく感じていたメトロノームが、陽気でノリノリなやつに見えてくるから不思議です。
さらに別のメトロノームの使い方については、また別の記事にまとめたいと思います。
ちなみに、↓は大正橋の写真で、2023年9月17日に旧Twitterにアップしました。
縁石がメトロノームになってて、カッチカッチという音が聞こえてくるようです。

※上記の記事は、2023年3月4日、2023年2月27日や2024年2月3日の旧ツイッターのつぶやきを再編集したものです。