《コンテンツ》
●演奏におけるお客様との関係
●以前の考え
●3つのプラン
●演奏におけるお客様との関係
先日、中華料理屋さんで演奏した経験をシェアしたいと思います。
演奏のレベル、といったら変ですが、演奏に対するお客さんの関心度によって、
3つの段階に分けられるかな、と思います。
1) コンサートとかレクチャーとか、お客さんの方が自分の演奏を聞きに来てくれる。
2) パーティや講演会などのコーナー企画の1つとして演奏するもの。お客さんの目当ては自分ではないが、いちおう演奏前に紹介されて聞いてくれる。
3) レストラン等の演奏で、紹介とかはなく、ただすっと入場してBGMとして演奏し、すっと退場する。
今回の演奏はレベル3寄りの2でした。ここのお店の移転前の最終営業日で、すべてご予約のお客様ばかり。
挨拶等のセレモニーがあり、途中にちょっと二胡の演奏を挟む、という感じ。
司会の方のお話の感じでは、おそらく演奏があるという事前予告はなく、来た方が「あら二胡の演奏もあるのね」と当日に知る、というシチュエーションかと推測しました。
お店の方はいろいろ気を遣って「演奏中のお食事のサービスは・・?」とか聞いて下さったのですが、私自身が、「お食事を楽しみながら聞いていただければ」とお伝えしました。
だって、お客様は、移転先が決まるまでしばらく食べられないであろう、このお店のお料理を堪能するためにいらっしゃっているんですから。
だいたいお料理屋さんで演奏するときは、そのようなスタンスでやっています。
ただ、今回はちょっと自分なりの3つのプランを胸に、演奏に臨みました。
それは、あとで説明するとして、
ではこれまでの私はどうだったかをちょっと振り返ってみます。
●以前の考え
それまでの私は、2)3)レベルの演奏について
「お客さんが聞いてなかったら(or 会場がざわついてたら)逆に緊張せんでええから気楽やわ」
くらいのスタンスでした。
このような考えは一見ポジティブなようにみえます。
ですが、いま改めて振り返ってみると、う~んという感じです。
なぜかというと・・・
・これを裏返すと「緊張したくないからお客さんには聞いて欲しくない」になってしまう。
→むしろ「聞かないで」って思ってる?
→お客さんの存在は、自分の演奏にとってマイナス要因だとみなしている?
→その考えは、あなたの演奏にプラスになるだろうか。
・何のために演奏するんだろう、ということがあいまい。
→そのときまでの選曲・練習・衣裳等の準備などのもろもろのことを
ある目的のために進めていきたいのに、それが
「むしろ聞いてないほうがマシ」というようなスタンスでやってもしょうがないのでは?
→その考えは、あなたの演奏にプラスになるだろうか。
ほかにも、
「“せっかく演奏に来ていただいたのに”という主催者の人に気を遣ってるだけ?」
とか
「そういうスタンスでなんどやっても自分のためにならないのでは?」
とか
いろいろな考えがもろもろ浮かんできます。
やばい! こんな調子でいくと、またしても自分を責めるモードになってしまいます。
分析はするけど、判断(批評はしない)というのが
いま通っているBodyChanceの先生方がよくおっしゃること。
いやいや、
「せっかく演奏の機会があるのだったら、その経験をプラスに変えたい、
そして、自分を成長させたいし、楽しみたい、というプランにしたい」
ですよね。
話を先に進めましょう。
(ちなみに「その考え(動き)は、あなたの演奏にプラスになるだろうか」という言葉もよく聞きました)
●3つのプラン
BodyChanceで、何かをやめる(変える)のに用いるいろいろな方法を学んでいますが、
そのなかのひとつに「新しいプラン」というものがあります。
たとえば、「緊張してしまう」→「緊張しないようにどうすればいいか」ではなく、
緊張とまったく関係ない「やること」を設定するのです。
(このことを、1/21の紀美子さんのレッスンでは
「“変える” “上書きする” ではなく、新しい回路を作る」
と表現なさっていました)
で、今回の演奏に際し、新しいプランを3つ設定しました。
A)聞いている人、聞いていない人すべてに届ける意識で演奏する。
B)そのために、会場の広さを実感しながら演奏する。
c)情景を思い浮かべながら演奏を届ける。
次回は、私のこれら3つのプランについて、ちょっと説明していきたいと思います。
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そこからの眺めはどんなんかな?